コンサート 火垂るの墓

 2023年9月17日(日)、兵庫芸術文化センター管弦楽団による音楽詩「火垂るの墓」の演奏会が行われました。間宮芳夫さんの作曲による映画音楽のコンサートでした。
指揮、編曲は山下康介さん、朗読が速水奨さん、石川由依さん、丸岡いずみさん、
私はその中でピアノ、チェレスタを弾きました。

 この悲しい物語の舞台は地元、西宮市の満池谷です。
ここにはニテコ池があり今では人気の散歩やジョギングコースになっています。

西宮 満池谷 ニテコ池 2020年4月21日

 7月末にこの公演のお話を頂いてから、夏休みは”ほたるの墓“のドラマやアニメを見たりしました。そして間宮芳夫さんの心の奥まで語りかけてくるような音楽をメドレーで聞いたりしました。

2023年9月17日 火垂るの墓コンサート

 ”海へ”という曲はチェレスタのソロから始まります(結構長めのソロでした..!)。
“これから海へ遊びに行こう!”と兄妹がうきうきしている場面です。
チェレスタの音が無邪気さを表しています。静寂の中でのチェレスタソロ、繰り返しもしてクラリネットのメロディーに導いていきます。

 他にもほたるの光をチェレスタのキラキラした音で描写している曲があります。
ホールに音がキラキラ舞うようイメージしていました。

2023年9月 兵庫県立芸術文化センター大ホール リハーサル前

 またとりわけ美しいと私が感じていた曲、”ほたるの墓”はオーケストラの奏でるハーモニーの上でピアノがメロディーを弾いていく曲です。
切なくも美しい..そしてはかなさを感じ心打たれる曲です。
ホールの隅まで音を届けたい気持ちで弾きました。

 アンコールの”埴生の宿“はソプラノの幸田浩子さんと弦楽器、ピアノで演奏されました。
ソプラノとピアノがデュオになるところがあります。
ピアノは舞台の奥に置かれています。遠くから歌手の背中、呼吸を見て合わせ演奏しました。

火垂るの墓コンサート プログラム

 この夏は“火垂るの墓”の物語について考え、色々思いを巡らせていました。
私にとって特別な意味を持ったコンサートになり、2023年夏の思い出になりました。

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